「鼠先輩」(ねずみせんぱい)という風変わりな名前の歌謡歌手が18日、「六本木〜GIROPPON〜」(ユニバーサル・ミュージック)でCDデビューする。
デビュー前から流された着メロやネット動画配信で「ぽぽぽ…」とぽ音を連呼するサビが流行語になり、いかついルックスも人気で話題を呼んでいる。
18日には格闘技「ハッスル」の会場で歌を披露する。早くもブレイク中の鼠先輩に迫った。 (昌林龍一)
■ジェロ超え
「♪ぽっぽぽぽぽぽぽっぽ…」
1回聴いたら忘れられない口ずさみたくなるサビ。パンチパーマと
白のスーツに白いネクタイと“その筋”の人っぽい外見。
着うた配信は4月9日から開始、レコ直の演歌歌謡曲部門のウイークリーチャートで
1位獲得(5月19日付)。今年の新人歌手の台風の目、米国出身黒人演歌歌手のジェロを抜いた。
ビデオクリップを、居酒屋編、クラブ編、キャバクラ編、カラオケ編など5種類制作。
5月28日からクラブなどで流したところ、リクエストが殺到。歌の舞台となった
六本木のカラオケ店では「宴会ソング」として歌われ始めている。
ネットでもビデオクリップは人気で、Yahoo動画の音楽動画で4位にランクインした(6月2日付)
注目のサビ「ぽぽぽ…」は、作詞作曲した松島重さんが「サビで同じ音を
連呼したらインパクトがある」と発案。「あ」から順番に試して、「ぽの音が一番しっくりいった」と決めた。
気の抜けたたこ踊りのような振り付けは「適当に踊っている」(鼠先輩)そうだが、
「植木等さんのコミカルな動きに似ていてレトロでかえって新鮮なのでしょう」とクラブ関係者。
デビュー前の予想以上のブレークにも「みなさまのおかげです」と低姿勢だ。
■「平和主義者です」
「子どものころ、駄菓子屋にマイクの模型がありましてね。
将来は、マイクを持った仕事をしたかったんです」
歌手を目指したきっかけ振り返る。ちなみに、つい最近までイベントの司会の仕事をしていた。
昭和48年、岡山県生まれの35歳。13歳で歌謡歌手を目指し、
バンド「スペルマギャング」を結成したが、間もなく解散。20歳で岡山から上京し、
皿洗い、回転すし店、草刈り、ペンキ塗りなど、数々のアルバイトをこなしながらライブに出演していた。
映像製作会社のADをしていたとき、かつての暴走族をほうふつさせる時代錯誤的な
ルックスが音楽プロデューサーの目にとまりスカウト。歌わせたところ、
外見に似合わぬ甘い歌声に驚いたという。
「パンチパーマで怖そうな外見だといわれるが、実際は平和主義者です」と鼠先輩。
昔、バイト先の上司から不器用なことを指摘され、「お前は何をやっても空回りする。
回り車でクルクル回るハムスターみたいだな」とみんなの前でいわれた。
後輩たちが「鼠先輩」とあだ名をつけ、特徴のある細い目と今年が子年なこともあり芸名にした。
■意表3乗
「ぽぽぽの歌詞がおもしろ過ぎ。もう大学応援部でもみられないほどレトロで逆に新鮮」(20代女性)
「自分はツッパリだったが、鼠先輩をみると青春時代がなつかしくなった」(40代男性)
ユニバーサルミュージックによれば、ビデオクリップを兄弟にみせてもらった子供が、
幼稚園や小学校ではやらせる現象も。
「もともと、みんなを楽しませたかったのが芸能界を目指した動機ですから」
趣味は金魚すくい。好きな食べ物はカレーライス。
好きな女性のタイプは「どんな女性も好きです」。
音楽評論家の富澤一誠さんによれば、最近のエンタテインメント界で
ヒットするキーワードは「何なのこの人は? と意表を突くこと」だという。
「氷川きよしはアイドル的ルックスで、ジェロはヒップホップのルックスで演歌を歌った。
鼠先輩はまず名前に興味を抱かせ、次にサビの『ぽぽぽ』が何なのかと気になる。
ビデオをみた人はいかつい顔と甘い声のギャップに驚く。
いわば『何なの?』が3乗の効果になっている」
18日には、「ハッスルハウス」に登場。最近は歌って終わることもある
プロレスラーの川田利明選手を相手に真の歌手の実力を見せつける。
今後の目標については、 「ぽっぽ…が今年の流行語になってほしい。
年末の紅白歌合戦は呼んでいただければ喜んで出場します」と、
クールな表情ながらも熱く語った。(終)
(ソース サンケイ.com)
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